清流「住吉川」沿いの北上がりの敷地に、戸建の外国人向け賃貸住宅を計画する機会に恵まれた。この類まれな美しい住環境に、群として計画する8棟の住宅の単体としてのデザインのあり方、また、その配置計画によって如何に新しい風景を創造していくかが主要なテーマとなった。
個々の住宅のデザインは、8住戸とも異なるプランではあるが、共通したデザインボキャブラリーとして、背後の山並みと呼応した片流れの大屋根によるスカイラインの形成、アンバー系のタイルを基調とした外壁と欠きこまれたバルコニーによるリズム感のあるファサードの創出を試みた。
配置計画において最も重要視したことは、全ての住戸の居室が太陽と風による自然の恵みを享受すべく南北軸に沿って配置したことである。特に、川沿いに面する3住戸については、高低差を活かしながら御影石を丹念に積み上げた擁壁と住棟が一体となった風景となることを目指した。
一方、インナースケープとして、各住戸のよりどころとなる大きなコモンスペースを配し、そこに従前にあった大きなモミジを移植することでシンボル性のある緑豊かな屋外空間となった。



| 建築主 | 白鶴酒造株式会社 |
|---|---|
| 施工 | 野村建設工業株式会社 |
| 建築位置 | 神戸市東灘区住吉山手3丁目 |
| 竣工年月 | 2008年4月 |
| 用途 | 住宅 |
| 構造 | RC造 地上2階建 |
| 敷地面積 | 6062.95㎡ |
| 建築面積 | 建築1642.06㎡ (8住戸+管理棟) |
| 延床面積 | 2419.67㎡ (8住戸+管理棟) |
| 写真 | 杉野 圭 |