2010年度コラム 苦楽園の風景

世相に動じない"美しい"戸建住宅地

我国は高齢社会であることはもちろんのこと、人口減少社会に突入しているわけですが、昨今の急激な金融環境の悪化とマーケットの縮退状況がからんで、いよいよ<人口減少>という事実がリアリティを帯びて身近に迫ってきます。

このような中で、これからの日本人はどのような住宅、住宅地に住んでいくことになるのでしょうか。データー的にはマンションの割合が増えてきていますが、新築マンションには将来の建替問題が依然としてひっかかりますし、既存マンションにおいては荒廃化するマンション問題もあります。一方で、戸建て住宅地に対する根強いニーズも存在しています。


ところで、戸建住宅はいったい誰が設計し、誰が供給しているのでしょうか。建築家はクライアントの見える注文住宅には一般的に積極的ですが、顔の見えない建売住宅には目を避けがちです。

ディベロッパーはスケールメリットのあるマンションには熱心ですが、手間がかかりクレームが発生しやすい戸建にはやや腰が引けているところが多いようです。ということで、ハウスメーカーや地場の建売業者が主としてこのマーケットに対応しているというのが実態ではないかと思われます。

サイトスペースの関係で細かくは論じられませんが、<都心居住>と共生するかたちで、<まちなか居住><郊外居住>の再編成、充実が論理的にも大変重要なテーマになってくる、またならねばならない時代がくると私は考えています。そのような考えを背景に<テーマ性、共同性を内包する戸建集住環境の創造>にも積極的に取り組んでいます。

現在、このような主旨にもとづき、京阪神大都市圏における居住論に取り組んでいます。共著という形で、近々発刊される予定ですので、ご期待ください。

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